社風と志望動機

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社風と志望動機

企業にはそれぞれ「社風」というものがあります。社風というのは明文化はされていないけれども、企業内の人達の中で暗黙の了解的に共有された行動様式のことです。簡単な言葉で言えば「雰囲気」ということになりますが、企業によってこの社風は極端に違うためその違いを志望動機にも反映させなければどれだけ優秀な人材であっても書類選考で弾かれてしまいます。最近では特に新卒の学生が1年以内に離職してしまうというケースも多く、人事担当者はその応募者が自社の社風に合うかどうかを大変気にしているのです。

例えば伸び盛りの新興IT企業やベンチャー企業の場合、人事担当者だけでなく経営者も若いということは十二分にあり得ます。こういった企業の場合、その社風はとてもエネルギッシュでリスク選好型。失敗を恐れずにチャレンジし続ける姿勢を全員が持っているという、非常に明るい社風であることがとても多いのです。

逆に創業100年以上にもなるような巨大製造業企業や、官公庁であればその社風はとても堅く、でルーチンワークを第一に守り続ける極めて保守的な社風であることが容易に想像できるわけです。老舗大企業では「やらなければならない事」が全てその長い歴史の中でマニュアルとして完成されています。また、官公庁の場合、厳守すべきは「法律」であって、法律の通り行動することが何よりも重要視されるのです。


志望動機を考えるにあたってはこのような社風の違いを必ず意識しなければなりません。最初の例に挙げたようなイケイケ企業に対する志望動機で「私は真面目な性格で何事もコツコツと・・・」と書いたところで一切評価はしてもらえないでしょう。「つまらない奴」の一言で切り捨てられてしまいます。

また、二つ目の例にも挙げたような保守的企業で「新規顧客の開拓実績で一年目にして全社ナンバーワンの成績を目指します!」としてもあまりにも前のめり過ぎて評価されません。彼らが求めているのは堅実に一つ一つの業務を落ち着いてこなせる人間だからです。
まだ社会人経験の無い学生にとっては「社風」というのはなかなか理解できないかもしれません。学校にも「校風」という自然と醸造された雰囲気のようなものがありますが、企業の場合は全員が一つの目標(自社の利益)に向かって動いていますので、より社風が社員個人に与える影響が強くなるのです。志望動機を考える際は、必ず対象企業の「社風」を意識したものとすべきなのです。

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