他社の志望動機を書いちゃったのに合格?!
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他社の志望動機を書いちゃったのに合格?!
今ひとつピリッとした志望動機が書けずに書類選考を通過できなかった・・・ひじょうに悔しい瞬間ですよね。志望動機は応募者の文章力に依る部分が当然大きいのですが、それだけではなく相手企業の人事担当者の好みの問題もありますからどんな人でも「落ちる時には落ちる」のが現実です。しかし、その一方で志望動機の内容についてとんでもない間違いをおかしてしまったにも関わらず書類選考を通ってしまったというケースもあるんです。
これはもう10年近く前の話になってしまうんですが、私の知人A君はあるコンピューター周辺機器を制作している「メーカーX(仮名)」の採用試験に応募しました。ただ、A君は同業他社である「メーカーY(仮名)」もほぼ同時期に応募していましたので、それぞれの企業にマッチした志望動機を考え、履歴書を作成していったのです。
履歴書をメーカーXに送付してしばらくすると、A君の元に書類選考通過の案内が送られてきました。次はいよいよ面接試験ですからA君は自分の書いた志望動機の下書きを読み返し、想定問答もばっちりシミュレーションして試験会場へと向かったのです。
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ところがです。メーカーXの面接試験でA君はとんでもない事を試験官から言われてしまったのです。「君、メーカーYさんも受けてるよね?君の履歴書の志望動機、メーカーYさんへの情熱がほとばしってたよ。実際はメーカーYさんが第一志望なんじゃないの?」と。
なんとA君はメーカーY用の志望動機をメーカーX宛ての履歴書に書いてしまいそのまま提出してしまったのです。そして面接官はこう続けました。「君の業界研究や企業研究はとてもよく出来てると思ったよ。感心した。ただ、残念ながら当社に対する分析や志望動機については全くわからないままだ。君、間違って履歴書送ったんだよね?うちの分の本当の志望動機、聞かせてよ。」
面接官は岸部一徳さんのような落ち着いた語り口でA君に語りかけてきたそうです。A君は脇汗びっしょり。とにかく「落ち着け落ち着け」と自分に言い聞かせ、しどろもどろになりながらもメーカーX用の志望動機を思い出しながら必死になって語ったそうです。
その結果、なんとめでたくA君はメーカーXの内定を勝ち取ることができたのです。おそらくA君の必死さや、逆境をなんとか跳ね返そうとする精神的タフさが認められたのでしょう。履歴書を競合他社の分と間違って提出してしまうという致命的とも思えるミスから奇跡の内定獲得を果たしたA君、今ではメーカーXの課長にまで昇進しているそうですよ。
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